本学・大学院 木村博一教授(59歳)とタカラバイオ株式会社の研究グループは、新型コロナウイルス変異株の変異を、検体からウイルスRNA を精製する前処理工程を必要とせず、迅速かつ簡便に 約1 時間で検出可能なリアルタイム PCR キット(研究用試薬)(以下、本キット)を開発しました。
現在、新型コロナウイルスの変異株による感染が世界的に増加しています。一般に、ウイルスの変異は、感染性などに影響する可能性があるとも言われておりますが、新型コロナウイルスについても、いくつかの変異株についての影響が報告されています。
中でも、英国株、南アフリカ株、ブラジル株といわれる変異株にみられる変異については、疫学上、重要な変異と考えられていますが、本研究グループは、これらの変異のうち、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質における N501Y および E484K 変異を検出するリアルタイム PCR キット(研究用試薬)を開発しました。
今後、本キットは、これらの変異株の流行拡大状況を、迅速かつ簡便に把握する方法として、広く普及することが期待されます。
※関連サイト:タカラバイオ株式会社 https://ir.takara-bio.co.jp/ja/news_all/news_Release/newsr_20m41503y1403k1027998231_210330.html (2021年3月30日公表)
教員紹介ページ:木村博一教授