突然ですが、「高次脳機能障害」という障害を、耳にしたことはありますか?
「高次脳機能障害」とは、先天性(生まれつき)の障害ではなく、突然の事故や脳の病気などによって脳が損傷を受けた場合に起こる後天性の障害です。現在障害を抱えていない健常者の方でも、突然の事故や脳の病気により障害を持つ可能性があります。障害があると、「言語、注意、記憶、思考、行為、学習」などの能力に障害が生じ、日常生活で、これまで当たり前にできていたことが困難に感じる場面があります。
本学の、言語聴覚学科3年生の「共生街づくり」をテーマに学修をしているゼミの学生たちが、「高次脳機能障害」の障害の知識と支援方法を多くの人たちに啓発すべく、1年間を通して、企画、準備、活動を行いました。大きな活動としては、イオンモール高崎にて、従業員を対象に研修会を行いました。「高次脳機能障害」を抱える方が「買い物」をする際、どのようなことに困っているか、支援を必要としているかを知っていただく機会をいただきました。そして、活動の集大成として、「高次脳機能障害の理解のために」という冊子を製作しました。この冊子をお読みいただくと、皆さんも「高次脳機能障害」の知識と支援策について理解を深めることができます。
▼画像をクリックすると、冊子(pdf)の内容をご覧いただけます。
※紙でご覧になりたい方は、印刷をしてご活用ください。
障害を抱えている方が身近にいないと、障害について知る機会がない方が多いと思います。突然の事故や脳の病気によって「高次脳機能障害」と向き合うことになった方は、障害の知識や対応などの情報が少ないため、戸惑ってしまうことが多くあります。この記事を開いていただいた皆様に、冊子をお読みいただき、「高次脳機能障害」について知るきっかけにしていただきたいと考えております。また、日常生活の中で困っている当事者の方がいた際に、手助け・配慮ができるよう、この冊子を活用していただけますと幸いです。
▼イオンモール高崎にて、従業員対象に研修会を行った様子。
イオンモール高崎での研修や冊子を作成するにあたり、当事者団体であるNPO 法人「ノーサイド」様にご協力いただき、当事者の生の声をお聞きすることができました。ご協力いただきありがとうございました。