言語聴覚学科では、誰もがありのままにそれぞれの地域で活躍できる「共生の社会」を創り出すために、社会にどのようにアプローチしていくべきかを学生が自ら実践し、考え、学ぶ「地域参加支援演習」という講義を行っています。
講義の中で、「地域参加支援ゼミ」「啓発・広報ゼミ」「デザイン開発ゼミ」「生活支援ゼミ」「共生の街づくりゼミ」「人権尊重ゼミ」という6つのゼミに分かれ、それぞれのゼミで社会の側へ働きかける事業を企画し実践しています。
6月16日(日)、群馬県庁にて啓発・広報ゼミが『まごころ食堂』というイベントを開催しました。
この事業は、郷土料理を用いた嚥下食[えんげしょく]*を考案し、実際にレシピブックを作成・配布して、摂食嚥下障害[せっしょくえんげしょうがい]*と嚥下食についての理解を広めることを目的としています。
*嚥下食とは:飲み込みや咀嚼[そしゃく]といった“食べる”ことが難しい場合に、飲み込みやすいようにとろみをつける等して調整した食事のことです。
*摂食嚥下障害とは:食事や水分がうまく食べられない・飲み込めない状態のことをいいます。
イベント当日は一般用の郷土料理と嚥下食の試食を体験していただきました。レシピブックも用意した分がなくなるほど多くの方にご来場いただきました。
ご参加いただいた方からは
「嚥下障害のことが知れて良かった」
「年をとってきて食事が心配だけど、おいしい食事がたべられるとわかってよかった」
「こんなに完成度が高いレシピ集を無料でもらえてよかった」
「うちの施設でも置かせてもらいたい」
など、多くの温かいお声をいただきました。
病院などからもレシピブックを配りたいとの要望が寄せられており、その資金をクラウドファンディングで募っています(7月10日まで)。
学生たちの熱意が込められたレシピ集を、より多くの方々に手に取っていただき、摂食嚥下障害や嚥下食への理解を広めるために、皆様のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。