今回は、看護学科の1年次後期必修科目「日常生活援助学演習Ⅰ」をご紹介します。
この授業は、対象者(患者さん)の安全・安楽・自立に配慮しながら、患者さんの状態に応じた日常生活援助技術を学びます。
日常生活援助技術とは、療養環境を整える(ベッドメイキングなど)、活動・休息する(車椅子への移乗など)、食べる(食事介助など)、清潔を保つ(清拭・洗髪など)、排泄する(ベッド上での排泄など)等を支援する看護援助の基本的な技術のことです。
今回は、その中から、「食事の援助」の授業の様子をご紹介します。
▼最初に教員の説明を聞き、その後ペアになり実践しました。学生同士で看護師役・患者役になり、看護師として「援助する」だけでなく「援助を受ける」患者さんの体験もします。この体験を通して、対象者(患者さん)の気持ちを理解し、質の高い看護を提供する技術の習得を目指しています。
▼食事をする際の姿勢が不快に感じないように、身体の位置を整えてからベッドを起こしていきます。座った際に、姿勢が安定するように必要に応じてクッション等を身体に当てます。
▼患者さんが、食事をしやすいようにオーバーテーブルの位置を整えます。
▼食事の援助は、患者さんとの目線が同じになるようにします。スプーンホール全体が患者さんの舌の中央にのるよう正面から口に入れます。患者さんに口をしっかりと閉じてもらい、スプーンのカーブに沿って斜め上方にゆっくりと引き抜きます。
ただ食事をしてもらえればいいわけではなく、患者さんの安全を確保し、不快な気持ちにならないように細かい配慮が必要です。看護師として、患者さんと向き合う姿勢・態度もこの演習で養います。
群馬パース大学では、実際の病室を想定した設備が整っており、すべての学生が一斉に演習を行うことができます。 学内での演習をたくさん重ねて、立派な看護師として巣立ってほしいですね。応援しています。