作業療法士・言語聴覚士の
仕事とは…
作業療法士
病気やケガ、もしくは、生まれながら障害のある方、高齢の方など、日常生活に支援が必要なすべての人が、社会とのつながりをもてるように”こころ”と”からだ”の両面から支援し、「作業(仕事・遊び・趣味活動など)」を通じて自分らしい生活をつくる医療専門職です。
言語聴覚士
「聞く」「話す」「読む」「書く」といったコミュニケーション機能や「食べる」動作に課題を抱える方に対し、最大限の機能獲得あるいは機能回復をお手伝いし、さらに、機能制限が残っても、 地域や社会で豊かな人生が過ごせるよう支援する医療専門職です。
リハビリテーション3職種の連携
例脳性麻痺のある子どもとの関わり
脳性麻痺とは
妊娠中から乳児期に、何らかの原因で脳が損傷を受けたことで引き起こされる運動機能の障害を指します。運動機能の障害に加えて様々な合併症を発症することもあります。ひとくちに脳性麻痺と言っても、その障害の程度、種類は子ども一人ひとりで異なります。
”こころ”と”からだ”の両面からサポート
作業療法士の役割
自分らしい生活の獲得を支援
日常生活活動
(更衣、入浴、食事、掃除、洗濯、調理など)
遊び活動
(趣味、スポーツ、レジャー、旅行、レクリエーションなど)
生産的活動
(仕事、学業、アルバイト、家事など)
社会とつながる活動
人とのつながりや
自信をもてることの支援
例えば、eスポーツを通して周りの人と一緒に参加・応援することで、コミュニケーションが広がったり、お互いに称えあえる経験を通してさらに自信の獲得にもつながったりする可能性がある
さまざまな障害をサポート
言語聴覚士の役割
障害に合わせた幅広い支援
発達・ことばの遅れ
・発達に合わせたコミュニケーションの支援
・家族への指導や心理的支援
聞こえの障害
・聴力検査や訓練
・補聴器の調整など
食べることへの障害
・口の感覚過敏や飲み込みの評価
・食事形態・姿勢の工夫
体の機能回復をサポート
理学療法士の役割
運動機能の獲得を支援
運動療法
座る・立つなど「姿勢を保つ」、寝返る・起き上がるなど「姿勢を変える」、歩行など「移動する」といったさまざまな基本動作の練習
運動機能の回復を支援
物理療法
温熱を発生する機器や電気を発生する機器を利用して、体の組織と機能に対して治療の実施
どんな人が向いている?
作業療法士
- コミュニケーションを取ることが好き
- 根気強い
- 観察する力がある
- 他人の悩みに寄り添える
- 柔軟な発想力がある
- 患者さんと一緒になって楽しめる遊び心
言語聴覚士
- コミュニケーションを取ることが好き
- 根気強い
- 観察する力がある
- 人に興味がある
- 共感力がある
- 向上心を持っている
- 探求心がある
資格取得までの流れ
作業療法士
言語聴覚士
その他の情報
作業療法士 | 言語聴覚士 | |
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活躍の場 |
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有資格者数 (全国) |
113,665名 (2024年1月時点) ※日本作業療法士協会より |
39,896名 (2023年3月時点) ※日本言語聴覚士協会より ※国試合格者数 |
学生の声
目指した理由
作業療法士
- 障害を患い、今までの生活が出来なくなってしまった方が、その人らしい生活を送れるよう心と体の両面を支えたいと思いました。
- 新型コロナウイルス感染症が流行している中で医療系の仕事に興味をもち、調べていく中で作業療法士の仕事を知り、患者さんとコミュニケーションをとりながら一緒になってその人に合った治療を提供していける作業療法士になりたいと思いました。
言語聴覚士
- 吃音にフォーカスしたテレビ番組を見て、出演者が吃音症をもつ男児を支える姿に感銘を受けました。自分も吃音症であり、発音に難がある子供たちを支える仕事に就きたいと思い、言語聴覚士を目指しました。
- 祖父が脳梗塞で半身麻痺になってしまったことをきっかけに医療職を目指しました。数ある医療職の中で小児から高齢者まで幅広い年齢の方々を多種多様な場でサポートすることのできる言語聴覚士に憧れを抱きました。 ※吃音とは...話し言葉が滑らかに出ない発達障害のこと